2024年09月04日
「がんと向き合って」(著者:上野創 出版社: 晶文社)を読み終えて…
ある日突然、がんの告知を受け
入院、手術、そして手術後の辛く苦しい治療…
その後の再発、そして2度目の再発。
様々な薬による副作用に耐え
治療中の幾度もの感染症を乗り越え
何度も死を突きつけられながら
睡眠導入剤を飲んでも眠れない日々
鬱の嵐…
著者の「這いつくばるようにして乗り越えた現実、揺れ動いた心のうち」が描かれた言葉の一つ一つに頷きながら拝読いたしました。
シチュエーションは違っていても
がんと生きる弊社のしげ兄さんにとって
そして微力ながら しげ兄さんの闘病生活を見守る私にとっても
これまでの7年間の心の旅を追体験するかのようでした。
誰にもわからないだろう
絶対にわかるはずがない
ずっとそう思っていた頑なな気持ちが
ほぐれて涙があふれました。
著者で朝日新聞記者の上野創さんは
しげ兄の主治医の勝俣範之先生のメディカルライブで
サポートギターのしげ兄と共にバイオリンを奏でる
ミュージシャン仲間でもあります。
先日の東京・町田の華厳院での映画「アオギリにたくして」の記事をご執筆くださり、その際に、アオギリ祭りやミューズの里のオフィスに取材に来てくださいました。
心の目で見ながら取材を重ねる上野さんの誠実で一生懸命な姿に感動しながら、やりとりの中で交わされる言葉の一つ一つに溢れる優しさを感じました。
それまで、上野さんが2度の癌の再発を乗り越えておられることを全く知らなかったのですが、記事を見た方がFacebookのコメント欄に、以前に上野さんが朝日新聞の神奈川版でがん闘病について連載されていたことを書き残してくださり、その後に晶文社から出版されたご著書「がんと向き合って」を読ませていただきました。
しげ兄さんと共に
上野さんに出会えて この本に出会えて
本当によかったね、と話しています。
言葉にならないであろうたくさんの想いも一緒に伝わってくる素晴らしい本でした。
この本を書いてくださって
本当にありがとうございました。