2023年05月06日

ドキュメンタリー映画『いのちの音色』制作中〜!「映画づくりの合間に、ふと思うこと」


第3作目となるドキュメンタリー映画『いのちの音色』を制作中です。


今は共に映画づくりをしてきた
伊藤と私しか出来ない作業の真っ只中で
約800時間のデーターを3時間にまとめる作業中です。

これまでの映画づくりでも
大変お世話になってきた中根プロダクションの中根監督に
ご指導いただきながらの日々が続いています。

BURST22の高明さんと山本優子さんに大変お世話になり、
倉本和人さん、柴田誠さん、渡川修一さん、升田規裕さんにお力添えいただきながら一歩一歩進んできました。
皆様に心より深く感謝申し上げます。

まだまだ完成までに時間がかかりますが
全力を尽くしてまいります。

アオギリと里ちゃん.jpg

膨大なデーターに埋れながら、
体を休めるために目を閉じると
ふと幼い頃の思い出が蘇ります。

何ごとにおいても
人よりずいぶん遅れている私は、
作詞・作曲や歌を始めたのも30代後半で、映画づくりを始めたのは40代後半でした。

人間の本質について
わかり始めてきたのも
生きるか死ぬかを
何度も突きつけられるほど大変な
映画づくりをはじめてからで、
つい最近のことです。

自分が自分であること以外
何にも属していない感覚で生きてきた私は
体の中のエンジンが自然と動き出し
心から大切だと思うこと以外は
無頓着に生きてきました。

独立独歩で生きてきたのは
強いからではなく、
小さな頃から超引っ込み思案で
人間の集団や組織にあまり馴染めなかったからなのかもしれません。

小さな頃は、
辛いことや悲しいことがあると
自宅の目の前に広がる山をテクテク一人で歩いて
森の中を通り抜け、田んぼの畦道を歩いた先に出てくる
自分だけのお気に入りの場所で
しばらく風に吹かれながら
心の波風が去るのを待っていました。

幼い頃の私にとって
友だちは、蝶々や昆虫、草花や野良猫たちで、
学校から帰るとクモの巣に引っかかっている
蝶々やトンボなどを助けることや
アリの観察に忙しい日々で
人間の友だちと遊んでいる時間はあまりありませんでした。

ふと、大人になってから
あのクモはどうしていたんだろう?
と思うことがあります。

クモにとって私は
とても迷惑な存在だったことでしょう。

小学校5年生だったある日
いつものように山の見回りをしていると
羽が傷つき飛べなくなった蝶々と
弱っているカマキリを見つけました。

その日、私は夕方から出かけなければならず
時間があまりなかったので、
緊急処置として大きな段ボール箱の中に
保護した蝶々とカマキリを入れて出かけました。

家に戻り、急いで箱を覗くと
なんと…カマキリが蝶々の頭を食べてしまっていました。
その時の衝撃は、今も体のどこかに残っています。

カマキリが蝶々を食べることを知らず
一緒の箱に入れてしまったために
せっかく命を救うために保護した蝶々の命まで奪ってしまったのです。

心から良かれと思って一生懸命やったことであっても
結果として、自分の思いとは裏腹に
命をも傷つけてしまうことさえ起きうることを
その時に痛感しました。

大人になるにつれ、
知識や経験が少しずつ増えていっても
「本当は分からない」
という感覚をつねに忘れずに
自分の物差しだけで相手をはかることなく
生きていたいと思っています。

最も小さな存在であるからこそ
見えることがあります。

アオギリの語り部と呼ばれた
沼田鈴子さんが、
「小さなことから始めてね」
とおっしゃっていたことには
とても意味があると感じます。

映画づくりにおいても
ライブや上映活動についても
その感覚を大切にしながら
生きていきたいと思います。

🍀ドキュメンタリー映画『いのちの音色』
公式HP https://musevoice.com/inochi/

posted by ぷらっとハッピー日記 at 09:44| 東京 ☀| 映画『いのちの音色』制作中! | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする