2021年08月06日
核兵器と私
人一倍我慢強い母と
癇癪持ちの父のもとで育った私は
いつからか、怒りでも我慢でもない物事の解決法に深く関心を持つようになっていきました。
大人になってから、ある仕事場で…
「お前らの上に核兵器を落としてやる!」
と、大きな声で怒鳴りながら
真っ赤な顔で怒り狂う人の形相に、
その時感じた理不尽さへの怒りを
今も覚えています。
核兵器の存在ってなんだろう?
私は平和活動家でもなんでもありませんが、
ふと、その時に感じた疑問から、
核兵器の存在に象徴される 人間あり方や考え方に関心を持つようになり、
そうではない生き方をしたいという思いやこだわりを持つようになりました。
なぜ
憎しみを煽りながら
愛を叫び
なぜ
世界平和を唱えながら
戦争の準備をするのだろう。
ひとりの人間として
素朴に感じる疑問に
答えが見つからなかった若かりし頃、
ヒロシマ・ナガサキの被爆者の方々との
出会いをいただきました。
そして、その出会いの中から
歌が生まれ、
ライブ活動の中から
映画が生まれました。
自らの生き様を通して
命の大切さを伝え続け
希望の種を蒔き続けた
被爆者の方々の平和への祈りを
何かの形で伝えていきたいという思いから
音楽や絵本や映画をつくり始めました。
命を削る映画づくりを通しても
こだわり続けてきた素朴な疑問への
新たな答えが見い出され
さまざまな経験を経て
たくさんの成長と気づきを
与えていただきました。
私にとって核兵器は
人間が作り出してしまった
最も大きな負のシンボルであり
人類がもう一度人間性を取り戻していく過程で
みんなで知恵をしぼって、
なくしていくべきものだと思っています。
▲1986年アラスカ にて
広島に原爆が投下されてから
76年を迎えました。
今は亡き、お世話になった被爆者の方々の
声が聞こえてきます。
「私にとっては、毎日が8月6日です」
「二度と同じ苦しみを世界中の誰にもさせたくない」
平均年齢が84才となったヒロシマ・ナガサキの
被爆者の方々の核兵器なき世界への思いを
伝え続けていくことの大切さを改めて深く感じています。
歌や映画に託した思いを胸に
これからも命ある限り
ライブや上映活動を続けながら、
現在制作中のドキュメンタリー映画『いのちの音色』の完成と公開に向けて全力を尽くしてまいります。
Seeds of Peace!
平和の種を世界へ
〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜
「アオギリ祭 2021」
https://aogirifestival-1.peatix.com/
英語字幕版による映画『アオギリにたくして』上映の後、
広島の被爆アオギリの種から育った2世や3世を植樹し、見守り続ける各地の皆様が出演!
当日のレポート▼
http://nakamurasatomi.seesaa.net/article/482823570.html