この春に緊急事態宣言が出された時、友人の女性経営者の言葉がふと思い出される。
「コロナ?! 怖くないよ。生きてる方がよっぽど大変でしょ」
彼女のつぶやきに「そうだよね」とだけしか答えられない自分がいました。そうでなくても大変な毎日の中、これまで積み重ねて来たことを一度全てストップしなくてはいけなくなったショックは相当なものでした。
秋冬はコロナで大変になる可能性が指摘されてきた中で、日本ではGo toキャンペーンが始まりました。パンデミックの中、このネーミングのセンスにひどく驚かされながら、外食や旅行に行く余裕などない自分には全く関係のないキャンペーンではありますが、人が集まり移動することで感染が広がることが心配されました。
PCR検査の是非を問う前に必要な人さえ検査を受けられない状況が長く続いたことや、無症状感染者が感染を拡大していることが早くから指摘されている中で、クラスター対策による濃厚接触者のPCR検査で感染拡大の全体像が分かるのだろうかと不安が募りました。
経済と感染防止のどちらも大切だと誰もが思っていると思います。しかし、コロナが収束しないことには、経済の活力を取り戻すことは出来ません。感染防止に成功した他の国々の情報を聞くにつれ、日本での秋冬の感染拡大が心配になります。
この夏、秋葉原で働く18歳になる知人の息子さんが、急に味覚や臭覚がなくなり、コロナの症状が出て自ら保健所に連絡したそうですが、PCR検査を受けさせてもらえませんでした。恐怖を感じて泣きながら母親に電話をかけてきたそうです。コロナの可能性があるため、介護士である母親は会いにいくことも出来ず、息子にかわって保健所に電話をかけてPCR検査をお願いしたそうですが、濃厚接触者でないため検査を受けることさえ出来ませんでした。ところがその後、息子さんの身近にコロナの人が見つかったことで濃厚接触者と認められ、やっと検査を受けられることになりました。結果は、やはり陽性だったそうです。
パンデミックが悪化する中、先日大統領選挙が行われたアメリカでは、マスクをつけるということさえ政治問題化し、感染者数がすでに1200万人を超え、これまでの死者数は26万人を超えています。
経済を守る上でも新型コロナウィルス感染拡大防止が一番の課題となっているアメリカでは、トランプ大統領が既に今年1月にはコロナが最大の国家安全保障上の問題だと知りながら、国民に対してインフルエンザより大したことないと発言し、その危険性を意図的に軽く見せようとしていたことや検査を充実してこなかったことで感染拡大となったことが問題視されてきました。
国民の自粛の努力もあり、アメリカと比べれば日本は感染者数や死者数が少ないとしても、感染拡大防止への対策に日本が成功しているわけではないことへの自覚も大切ではないかと思います。
2020年は大変な一年でしたが、今年はコロナ感染防止対策を一番に考えて動いた結果、唯一良かったことは、スタッフも私も一度も風邪を引かずに今日まで元気にこれたことです。とはいえ感染拡大が広がる中、個人にできる感染防止対策には限界があります。
一人ひとりの命と暮らしを守るために、どうすべきか…。
確実に変わっていくであろうコロナ収束後の世界に向けて、それでも変わらずに伝え続けていくべきことをしっかりと見つめながら、そして新たなチャレンジへの想像力を大切にしながら、今を乗り越えていけるようスタッフ一同力を合わせていきたいと思います。
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