活動を止めれば、会社が倒産するかもしれないという不安もあった。それでも、ストップしなければいけないと思ったのは、無防備なまでに必死に、今 危機感を持つことの大切さを 魂で語っている一人の女性の映像を見たからだ。
危機感を持つことと煽ることは違う。しかし、日本は、この違いを理解することが難しい国なのか? 東日本大震災の福島原発事故の時にも感じた同じような思いがよぎり、ため息が出た。
世界でパンデミックが起きている中、海外メディアから伝わる危機感と日本との大きな違いに、違和感を感じずにはいられなかった。感染拡大防止の基本である「隔離と検査」。しかしなぜか、つい最近まで、日本のメディアだけは、いつまでもPCR検査論争を繰り広げていた。
危機感をもって伝え続けているメディアもあった。数ヶ月も前から、医療用マスクや防護服が足りなくなることへの恐怖を現場の医師が必死に訴えて続けていた。医療崩壊を起こさないために、病院の外にテントを張った発熱外来の設置やドライブスルーでの検査においても、1日も早く取り組む必要を2ケ月以上も前から何度も訴え続けている。
危機感のない日本に感染が蔓延することが心配される中、SNS等で海外情報を発信し続け、新型コロナウィルス感染症の最新情報を拡散し続けてくれた人もいる。私は、シェアすることぐらいしか出来なかったけれど、何とか命を守りたいと思っている彼らの必死さが痛いほど伝わった。
3月13日、アメリカで国家非常事態宣言が出された。当初は、新型ウイルスの感染拡大を「でっちあげ」だと非難する者までいたというアメリカでも、楽観視による初動の遅れから、多くの感染者と死者が出ているが、現実的な危機的状況を招く中で、トランプ大統領も必死に動き始めた様子が伝わり始めてきた。
ワクチンの実用化までには、1年〜1年半はかかると言われる中、日本ではオリンッピックが1年後に延期されることが報道された。この状況下で、1年後に新型コロナウィルスは収束してるのだろうかと、普通なら心配するはずだが、来年の開催を疑問視する声はあまり聞こえてこなかった。日本の新型コロナウィルス感染症への危機感のなさが、はっきりと伝わった瞬間でもあった。
「医療崩壊を起こさないためにPCR検査を絞る」という、この発言を聞くたび、恐ろしさを感じる。もちろん医療崩壊は起こしてはいけない。しかし、検査も受けられないまま、新型コロナウィルス感染症で苦しむ患者さんが、重篤化したらどうするのだろう? もし急変して亡くなったらどうするのだろう? という疑問ばかりが浮かんだ。患者への視点があまりにも欠落した発言に聞こえた。
PCR検査を増やすことと、医療崩壊が起きることはそもそも別次元の話だ。問われていたのは、病院内感染を防ぐためにも、どの様に検査戦略と体制を組み立てていくかだ。さもなくば、検査によって患者が増えて医療崩壊するのではなく、検査不足による院内感染によって医療崩壊が起きてしまう。
2月25日、既に国内では150例以上の感染者が出ていたという。厚労省が組織するクラスター対策チームの方は、この段階ですでに北海道だけではなく、かなり広範に感染者が見られ、感染経路が未確認の感染者がすでに数多くいたことを先日のNHKスペジャルで語っていた。クラスター潰しでは感染防止が不可能なまでの状態になっていながら、なぜ、事実をもっとしっかり報じてこなかったのだろう。
毎日発表される感染者の数でさえ、これまで絞ってきたというPCR検査の中で陽性だった人の数でしかない。いったいどれだけの人が感染しているのかという全体像は見えてこない。
4月7日、ようやく緊急非常事態宣言が出されたが、首相が語りかけてくる言葉に魂を感じられず、危機感は伝わらなかった。その後、今度は若者の気の緩みや自粛しない人たちを非難する声が上がっている。しかし、それを彼らの責任にしてほしくはない。海外から状況を知る時間もあり、対策を練る時間もあった中で、危機感のなかった日本政府のあり方が招いてきたことであり、今後、どの様な状況になろうとも、感染拡大が広がったことを国民のせいにだけはしてほしくない。
収束までに長期化することが予測される中、弊社ミューズの里の事業は、人が集うことで成り立つ事業ばかりであったことから、会社を継続していくためにも2月より事業内容の見直しを行いながら、これからどうしていけばよいのかを考える日々が続いた。感染防止を第一に考えながら、人が集わなくても継続していけることは何かを考え、志を捨てることなく、今をどう乗り越えていくかが問われている。
本日より、ミューズの里は青空オフィス!
打ち合わせは、晴れの日のみ。
雨の日は、各自自宅で作業となります。
日々、大変な思いをされている医療福祉従事者の皆さまに心から感謝と共に、今も感染により苦しんでおられる方々が1日も早く回復されることを願っています。この状況下の中、休むことも出来ず、みんなの生活を守るため働いておられるすべての皆様に感謝致します。
皆様の健康が守られるよう祈りながら、感染防止を第一に、私たちも自分たちに出来ることに全力をつくしながら、今を乗り越えていきたいと思います。
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