
この度の上映は、大変お世話になっている立命館アジア太平洋大学(APU)の国際経営学部教授の藤井 誠一博士が研究のために訪れておられた米国からお力添えくださり実現しました。
ミズーリ州は、原爆を落とす意志決定したトルーマン大統領の出身州です。多くの大統領がそうしているように、トルーマン大統領も自費で図書館を建て、自分の政治活動の資料をそこに寄付しています。藤井教授は初めて訪れた時、若者を中心に原爆投下について否定派の意見もあると掲示され、肯定派と否定派の両方の意見が展示されていることに、アメリカの公平さと正直さを感じたそうです。
しかし一方で、以前藤井教授がカンザスシティに半年間滞在されていた2017年、8月6日の広島の日に教会を訪ねると、その日は日曜日であったにもかかわらず、広島について一切触れられることはありませんでした。藤井教授は、とても驚き、ショックを受けたそうです。パールハーバーを非難されるならまだしも、「忘れられる」事の方がよっぽど恐ろしい、と感じたのだと言います。
そして、その時思いは、後日教会の中で共有され、次年度からは8月6日に近い日曜日に教会のWorshipで取り上げるようになったそうです。
今回、研究で再びカンザスシティを訪れた藤井教授から、この機会に是非映画『アオギリにたくして』を上映したいとご連絡をいただき、日本とアメリカでやりとりしながら、この度の上映会が実現しました!✨

藤井教授が背景を20分程説明してくださった後に、上映会がスタートしました。

上映後、映画を見てくださったアメリカの方々が、握手やハグを求め、「よく分かった、伝わってきたよ」と言ってくださったそうです。中には、号泣されているアメリカ人男性もおられたそうです。
藤井教授からの上映後のご報告の中で印象的だったのは、
当時5歳だったというアメリカ人のおばあちゃんの下記のエピソードです。
上映後にしきりに話しかけてくるので、何を言いたいのかよく
耳を傾けると、
「すごくよく憶えている。
お父さんが、”よし、やった!”と叫んだだんだよ。
そしたらね、お母さんが怒り出して悲鳴をあげて、
あなた何を言ってるの、すごい悲劇が起こったのよ、
って言ったんだよ」
とても熱心に語ってくださったアメリカ人のおばあちゃんの言葉に、藤井教授は「初めて、当時を憶えている米国人からの生の声を聞いたので、大変感激して、神妙な気持ちになりました。当時から、賛否両論があったんだな、ということがよく分かりました」と感想を述べられていました。
藤井教授は、被爆者の坪井直さんやご自身のお父様のこともアメリカの方々に伝えてくださったそうです。
本当にありがとうございました!!
ミューズの里では、これからも日本全国、そして世界に向けての上映会をみな様と共に展開していきます✨何卒よろしくお願い申し上げます✨