歌と語りでヒロシマ・ナガサキを伝える「いのちの音色」ライブは、2008年8月6日にスタートしました。辛い被爆体験やいのちの尊さを語ってくださった被爆者の方々が年々亡くなられていく中で、何かせずにはいられないという思いで、このライブ活動を始めました。
映画『アオギリにたくして』は、広島平和記念公園の被爆アオギリの木の下で修学旅行生や世界の人々に被爆体験を語り続けた沼田鈴子さんの前半生をモデルにした映画です。沼田鈴子さんに初めてお会いしたのは30年以上前、1986年のことでした。日本文化の紹介と共に「にんげんをかえせ」や「ピカドン」等の原爆映画をアメリカ各地で上映する活動「ネバー・アゲイン・キャンペーン」に参加したことがきっかけでした。渡米前の1年間の事前学習で、多くの被爆者の方々からお話を聞かせていただきました。その中のお一人が、沼田鈴子さんでした。
2009年、ライブ活動で訪れた広島で沼田さんと久しぶりの再会をしました。広島から東京に戻ると、小さなアオギリの苗が届きました。沼田さんが大切に育てている被爆アオギリ3世の苗でした。その苗を見て、思わず口ずさみながらつくった歌が「アオギリにたくして」です。この歌が後に、映画『アオギリにたくして』の主題歌となります。
上映&ライブ活動と共に、被爆アオギリ2世・3世の苗の植樹も呼びかけています。日本国内だけでなく、アメリカやケニアにもアオギリの苗が渡っていきました。
沼田さんは、2011年7月に亡くなられました。お亡くなりになる1ヶ月前にお会いした時、体が弱って力の入らない握りこぶしを膝の上に立て、「生きて伝えなければ…」とおっしゃっていたお姿が、今も忘れられません。沼田さんがアオギリにたくした「いのちの大切さ」「平和の尊さ」への思いを次世代に伝えていきたい気持ちが、映画『アオギリにたくして』の製作を決意させました。
2年間の映画製作と、完成後の日本全国上映活動。この8年間は、未だに言葉にならない程の大変な日々の連続でした。1人だけの上映会もありました。数百人の上映会もありました。たくさんの皆様との素晴らしい出会いをいただきました。心の目で見なければ見えてこない、お金では決して買うことのできない一番大切な宝物を拾い集めていく、そんな日々でした。これまでの日々を振り返り、皆様に改めて心より深く感謝申し上げます。
今年で74回目を迎える長崎原爆の日、8月9日に、神奈川県川崎市の「エポック中原」にて、被爆体験の朗読、歌、トーク、そして映画『アオギリにたくして』上映を行わせていただくことになりました。『世界中の誰にも、自分と同じ苦しみを受けさせたくない』と願い、本当は忘れてしまいたい辛く悲しい体験を語ってくださったヒロシマ・ナガサキの被爆者の皆様の平和への祈りを胸に、このライブと上映会が平和の種まきとなることを願っています。皆様お誘い合わせの上、ぜひご来場ください。心よりお待ちしております。
これからも、人と人の心の繋がりを大切に、一つ一つのライブや上映に心を込めて、活動を続けて参ります。皆様のご支援・ご協力をよろしく御願いいたします。
被爆体験の朗読・音楽・トーク・映画上映
〜世代を超えて、歌い継ぐ、語り継ぐ〜
ヒロシマ・ナガサキを伝える「いのちの音色」
ライブ公演「いのちの音色」
中村里美(歌・朗読)& 伊藤茂利(ギター・朗読)
※映画『アオギリにたくして』同時上映
✨日時:2019年8月9日(金)
1回目: 開場10:30/11:00スタート
11:00〜12:30 「いのちの音色」ライブ公演
休憩30分
13:00〜14:40 映画上映
2回目:16:00開場/16:30スタート
16:30〜18:00「いのちの音色」公演
休憩 30分
18:30〜20:10 映画上映
✨料金:前売り3000円/当日3500円
✨主催・問合せ・申込先:「いのちの音色」実行委員会
ベイシティエンターテイメント
TEL: 090-3497-6273(梅沢)
✨お申し込み:「チケットぴあ」
http://omni7.pia.jp/ticketInformation.do?eventCd=1927016&rlsCd=001
中村里美プロフィール
シンガーソングライター/映画プロデューサー
民間外交プロジェクト「ネバー・アゲイン・キャンペーン」第1期生として1986年に単身渡米し、アメリカの学校や教会等で約1年間280箇所で日本文化紹介と共に原爆映画の上映を行い、被爆者のメッセージを伝える。帰国後、異文化コミュニケーション誌の編集長を経て独立。2008年8月6日、(株)ミューズの里を設立し、「いのち・平和」「異文化交流」「表現の場づくり」をテーマに、映画・音楽・出版等を通して人々の心が豊かになる媒体を創造し、国際社会の平和づくりに貢献する事業を目指しながら、歌と語りでヒロシマ・ナガサキを伝える「いのちの音色」ライブ公演活動を国内外で行っている。このライブ活動の中から生まれ、第一回JASRAC音楽文化賞を受賞した初プロデュース映画『アオギリにたくして』は、2013年夏に劇場公開され、日本全国自主上映がロングランで続いている。2016年には、アメリカ上映が行われ反響を呼ぶ。主題歌・挿入歌の作詞・作曲・歌も担当し、第2作目となるドキュメンタリー映画『かけはし』と共に、日本全国・海外上映活動を展開している。現在、ドキュメンタリー映画『いのちの音色』『かけはし〜第3章』『砂川の大地から(仮)』製作中。著書に「アメリカにだって伝えちゃえ」(汐文社) 絵本「おりづるにのって」(ほんの木)/CDアルバム『アオギリにたくして』『かけはし』etc.
伊藤茂利プロフィール
ギタリスト・映画プロデューサー・音楽監督・作曲家
来日中のジャズピアニストのマル・ウォルドロン氏に、電話ごしにギターを聞いてもらったことがきっかけとなり、本格的にギタリストへの道を歩み始める。1980年代後半に、キングレコードから『マグネチックストーム/井上 博&RASA』でアルバムデビュー。ジャズスクール『メーザーハウス』の講師を勤めながらライブ活動を行う。2006年1月に『Natural Vibration』を結成。オリジナル曲を中心にライブ活動を展開。音楽プロデューサーとして、表現者に開かれた表現の場をプロデュースしている。シンガーソングライター中村里美と共に1000回ライブを目指して、歌と語りでヒロシマ・ナガサキを伝える「いのちの音色」日本全国・海外ライブを行っている。初プロデュース映画で音楽監督も務めた映画『アオギリにたくして』は、第1回JASRAC音楽文化賞受賞。映画『LAST LOVE/愛人』(石川均監督作品)では、火野正平演じるギタリスト役のギター音楽を担当。ドキュメンタリー映画『かけはし』では、プロデューサー・音楽監督を務める。現在、第3作目となる『いのちの音色』『かけはし〜第3章』『砂川の大地から(仮)』製作中。CDアルバム『アオギリにたくして』『かけはし』etc.
〜中村里美&伊藤茂利ライブ公演に寄せられた感想より〜
正直、僕が何をしても、戦争になることは止められないと思っていたけれど、一人一人が「戦争はいけない」という意志を持つことが大切で、僕もその一人になって平和を守っていこうと今改めて思いました(中学2年生/男子)
私は今まで、どうしたら説得力のある意見を言えるかどうかという事ばかり考えていたように思います。「伝えたい」という思いの純粋さや情熱や意志を感じ、「原点」に立ち返ることが目的を見失わない根拠だと思いました。(20代・女性)
素晴らしい体験と意志を貫く姿勢に敬服です。勇気ある活動を感じ、私も勇気をいただきました。少し遅い年齢ですが、出来ることを始めます。ありがとう(80代/女性)
伝えていきます。つむいでいきます。本当に大切なものをちゃんと見つめて、大事だと声を上げていきます(30代/男性)
このテーマの芸術的表現への執念に感服(70代/男性)
本気で何かしたい、何かしなければと思った。忘れないこと、伝え続けることの大切さを改めて感じた。今日思ったこと、考えたことをこれからの生き方につなげていきたい(大学生/女性)
戦争の痛々しさや苦しみを身にしみるほど感じました。同じ地球にいる同じ人間として生まれてきたのに、なぜ殺し合いの戦争なんてするのでしょう。戦争が一つ一つ無くなってほしいです。またどこかで演奏を聴きたいです(中学3年生/男子)
ライブ「いのちの音色」公式HP ➡公式HP➡ http://musevoice.com/peacelive
映画『アオギリにたくして』公式HP ➡ http://aogiri-movie.net
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