人は、きっかけで変わっていく。
極端なまでの引っ込み思案で、
人と交わることが大の苦手。
学生時代に自ら手を挙げたこともなく、
世の中にまったく無関心だった。
そんな私が、授かった自分の命に感謝し、
生きてるって素晴らしいと
心から感じるきっかけとなったのは、
ヒロシマ・ナガサキの被爆者との出会いでした。
32年前の22歳の夏、
原爆養護ホームで出会った友保さんは
「原爆が憎い」「早く死にたい」
と繰り返していました。
そんな友保さんが、
アラスカ行きを前に病室を訪れた私に、
「あなたが帰って来るまで、生きて待っとります」
と言ってくれた言葉がとても嬉しかった。
アラスカの学校で原爆映画
「にんげんをかえせ」を上映。
それを見た子供たちが
平和を願い、千羽鶴を折ってくれました。
帰国後、広島へ。
病室の扉を開けると、
友保さんは、ひと回りも、ふた回りも
小さくなっていました。
「朝晩お祈りしてました。ありがとう。ありがとう…」
何度も何度も繰り返す友保さん。
病室の隅には、
アラスカから届いたという
千羽鶴が飾られていました。
東京に戻って2週間後、
広島から電話が入りました。
友保さんが永眠されたという知らせでした。
あれから32年…。
今も、友保さんは、心の中に生き続けています。
この夏、8月6日。
「いのちの音色」ライブが
なかの芸能小劇場で開催されました。
お世話になったたくさんの被爆者が、
年々亡くなられていく中で、
戦争体験や被爆体験のない我々世代が
「いのちの大切さ」「平和の尊さ」を
次世代にどう語り継げばいいのかを、
模索しながら始めたライブで、
この8月6日に237回目を迎えました。
一つ一つのライブに
平和への祈りを込めて、
1000回ライブを目指していきます。
下記YouTubeは、
32年前、友保さんから
聞かせていただいた被爆体験の朗読です。
🔼 YouTube✨朗読:中村里美✨ギター:伊藤茂利
歌と語りでヒロシマ・ナガサキを伝える
8・6「いのちの音色」ライブの朗読の一部より
2018.8.6収録(なかの芸能小劇場にて)
撮影:倉本和人・照明:淡路俊之
cミューズの里
いのちの音色公式HP
▶︎ http://musevoice.com/peacelive/index.php
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