▲ ギター:伊藤茂利(右)& 倉本和人(左)
先日開催されたチャリティーライブで、映画「アオギリにたくして」の撮影監督をしてくださっている倉本和人さん(左)がギタリストとしてご出演くださり、初見のぶっつけ本番!だったので、お互いにドキドキしながら!?ではありましたが(笑)、倉本さんが私の曲の中で気に入ってくださっている「桜の花びら」を心をこめて歌わせていただきました〜♪♪♪
この曲は、7年前に42歳の若さで癌で亡くなった友人に捧げた曲です。
弊社ミューズの里では、国籍・世代・ジャンル等、様々な違いを超えた「交流」と「表現の場づくり」をテーマに事業展開させていただいておりますが、表現空間づくりに興味を持つきっかけとなったのは、友人の死がきっかけでした。
ジャズシンガーとして活躍していた彼女は、人の心を癒す歌を世界に届けていくことを目指して東京に出てきました。純粋な彼女の心は、その業界や人間のしがらみの中で生き抜いていくには、あまりに優しすぎて、美しすぎて、傷つきやすく、物凄い可能性を秘めていながら、歌う場を失っていきました。まさかそこまで彼女が深い悲しみの中にあったとはきっと誰も気がつかなかったのでなはいかと思います。彼女は最後まで、常に周りを気遣い、笑顔を絶やすことがありませんでした。
怒りでもなく我慢でもなく物事を解決していくことが一つの平和や癒しへの道であると考えていた彼女は、心ない人々からの批判や中傷、ねたみに対しても愚痴や悪口を一つ言わず、何が起きても誰の批判もせず、誰かのせいにもせず、いつも心の平和を求めていました。才能と可能性を持っていたからこそ、そして自分の夢に挑む覚悟をしていた彼女であったからこそ、この人間社会の中で何かを目指す上では、通り抜けなければいけない一つの試練だったのかもしれません。しかし、人間の持つ様々ないやらしさを目の当たりにして、傍にいた私自身も耐えられなくなるほどの事がたくさんありました。
限りなく本物に近い偽物も多い世の中で、どんなに苦しくて辛くても、自分をごまかすことなく、彼女が辿りつきたい世界が確実にあったのだと思います。しかし、そんな中で、彼女の癌が再発し、7年前の春、満開の桜が散りゆく中、42年の生涯を閉じました。
より人が自分らしく豊かな心で幸せを感じて生きていくために、そして、今は亡き友人が喜んでくれるような表現の場を作っていこう!
友人の死が悔しくてたまらなかった私にとって、表現空間をつくっていくことは、彼女を救えなかった自分への罪滅ぼしでもありました。
どうして音楽って生まれたんだろう?
どうして人は歌うんだろう?
音楽業界だの何だのと言う前に、もっと原点に戻って、誰もが表現できる場をつくろう!
というのが最初の思いでした。
今では、表現空間ミューズの里には、音楽だけではなく、芝居や朗読、舞踊、トークショーなど様々な表現者の皆様が世代やジャンルを超えてご参加くださっています。
ミューズの里を設立して、今年の8月6日で5年目となります。
映画の製作等に追われ、この一年はなかなか表現空間づくりに力を注げずにいた日々も多かったのですが、映画製作同様に、表現の場づくりにより一層力を注いでいきたいと思います。
皆様、これからもよろしくお願い申し上げます!!
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