昨年の砂川でのライブで
坂口毅さんと久々に再会できて
大変嬉しかったです。
ドキュメンタリー映画「かけはし」第一章・第二章(新宿文化センター)上映会やかけはし第三章の取材・撮影でも大変お世話になりました。

40年以上 大久保で暮らし印刷業を営み、みんなから"おばちゃん"と呼ばれ親しまれている関根美子さんと坂口さんと一緒に、大久保の街をみんなで一緒に歩いた映像を昨日編集室で見ながら、懐かしく2018年当時を思い起こし…自分自身がなぜ「かけはし」を描き続けているのかと向き合いながら1日を過ごしました。
十数年にわたるフィールドワークを通して描かれた
坂口さんのご著書「流れゆく者たちのコミュニティ」
ー新宿・大久保と「集合的な出来事」の都市モノグラフー

坂口毅さんが研究のフィールドとして新宿と大久保を選び、問題意識や関心が形作られていくきっかけは2001年の高校生だった頃に起きた二つの出来事でした。
その一つは、9.11アメリカ同時多発テロ事件とそれをきっかけとした移民排斥の動きで、もう一つは、1月26日JR新大久保駅で起きた乗客転落事故でした。
この2001年の二つのことは私にとっても
人間や社会について考え
自らの在り方を見つめる上で
とても大きな出来事でした。
9.11後に広がっていく
憎しみや報復の連鎖
それまでにはありえなかった
差別的で他者を侮辱する言葉が
公然と口にされるようになっていく中で…
「見知らぬ人を救うために
まず体が動くという
その一瞬には
言葉によって形作られた
ナショナリティやエスニシティの意識は存在しえなかった
二つの出来事は
人間と社会の在り方の
二つの極点でもあるように感じられた」
(坂口毅さんのご著書より)

先日、坂口さんとお会いした時
一緒に「かけはし」上映会にご協力くださったおばちゃんが
今は介護付きの施設に入られていると聞きました。
おばちゃんにまた会える日を目指して
かけはし第三章の制作に取り組んでいます。