2022年12月28日
ありがとうパペラ!感謝を込めて🎶
今年末(2022年12月31日)パペラが幕を閉じます。
コロナ禍が続く中…
パペラでのライブを再開できずにいた中での閉店となりました。
中野にインドカレー店としてパペラがオープンしてから約30年。
新宿御苑に移転してから約15年‥‥。
女性経営者として尊敬する親友のぴーちゃんと店長の釈迦さんはじめスタッフの皆様に大変お世話になり、改めて感謝の思いでいっぱいです。
パペラは新宿御苑に移転した後、たくさん皆様にご参加いただき、表現空間としても愛されてきました。
2008年に設立した弊社ミューズの里は、その柱の一つに「表現の場づくり」を掲げていました。
新宿御苑のオフィス街にあり、昼はインドカレーバイキングでにぎわうものの夜の集客にとても苦戦していたこともあり、パペラの夜を表現者が集う場にしていこうとライブスペースとしての新たな取り組みを共にチャレンジしてきました。
2013年に劇場公開した初プロデュース映画「アオギリにたくして」では、冒頭で描かれている女性記者役と恋人の編集長のシーンがパペラで撮影されています。映画のエキストラでもパペラに集う表現者の皆様にご協力いただきました。
店の入り口には、広島で被爆アオギリ3世を広める活動している団体から購入した種を置かせていただき、一人でも多くの一般の方に広島の被爆アオギリを知っていただく機会をつくりながら、チャリティーライブ「アオギリにたくして」を開催してきました。
弊社ミューズの里のライブや上映だけでなく、皆様にご協力いただきながらゼロからつくった表現空間でしたが、近隣にはライブハウスもある中で、カレー屋さんをライブ空間に徐々に変身させていきました。皆様に知っていただくまでの道のりは、相当なエネルギーをかけても時間の足りない日々でもありました。
何事もゼロから1を生み出す時は、圧倒的な熱意が形をつくっていきます。パペラでの表現の場づくりから、机上では学べない多くの知恵を授かり、お金では買えない宝物を授けていただきました。
誰もが自由に参加して表現できるオープンマイクをはじめ、児童養護施設に楽器を届けるプロジェクトや留学生支援のチャリティーライブ、東日本大震災の被災地へのチャリティーライブ、ヒロシマ・ナガサキから地球の未来を考えるイベント、被爆アオギリ3世の種を広める活動とライブetc. そこに集う方々にご協力いただきながら様々な表現の場づくりを共にさせていただき、そこから生まれたたくさんのことがありました。あの頃を振り返る時、心から、心の底から「ありがとう!パペラ!」という思いがこみ上げてきます。
初プロデュース映画「アオギリにたくして」では、生まれて初めて借金を背負うことになり、まずは映画に集中していくため、パペラでのボランティア的な活動ができなくなって何年も経ちましたが、表現空間の土台づくりを共にさせていただけたことに改めて感謝いたします。
パペラのお店や貿易会社を営む尊敬すべき女性経営者の友人とは、20代後半から30代前半にかけて異文化交流事業の会社で知り合い、共に外国人向けの雑誌づくりをしていました。独立後、私はクロスカルチャープラザという屋号で10年ほど異文化交流の仕事を続けてきましたが、経営者として大先輩でもある友人から「専従スタッフを入れて会社にすることで、より一層形に出来ることがある」とアドバイスをいただき、2008年8月6日にミューズの里を設立しました。
彼女の助言通り、専従スタッフに入ってもらったことで、新たな展開がスタートしました。特に映画づくりにおいては、あの時に会社をつくらなければチャレンジすることすら出来なかったと思います。映画制作で資金が足りず、初めての借金で銀行に交渉に行く際も、パペラの経営者である友人に大変お世話になりました。
起業して3年目で半数以上の企業が廃業・倒産し、10年目には6.3%の生存率と言われている中、気の休まることのない日々ではありますが、リスクを背負うからこそ見えてくることがあり、だからこそがんばれるという不思議な側面もあります。例え、世界一貧しく成績の悪い一つに入るであろう小さな存在であったとしても、会社を運営してみることで初めて見えたことやたくさんの気づきがありました。
不器用で至らない点も多々あったことと思いますが、その時々に自分に出来うる最善を尽くしながら走り続けてきた中で、2022年の今年は、自分の人生の中における一つの時代の終わりを感じる年でもありました。
そして今、たおやかな気持ちの中で産声をあげ、ここからまた新たなはじまりを迎えようとしています。
来年8月6日、皆様のおかげでミューズの里は15周年を迎えます。
2023年は、新たな一歩を踏み出していく、さらなるチャレンジの年にしていきたいと思います。
様々な立場や経験を経て
やっと見えてきたことがあります。
きっとここから本当の始まり!
残された命の時間の中で
今日が最初の一日目♪
これまでにない新しい感覚で
挑み続けていこうと思います。
今後とも皆様のご支援、ご協力を何卒よろしくお願い申し上げます。