2021年01月27日

20年目の命日。イ スヒョン(李秀賢)さんが 私たちの心に遺したものを見つめながら…

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昨日は、ドキュメンタリー映画『かけはし』で描かせていただいた韓国人留学生イ スヒョン(李秀賢)さんの20年目の命日でした。


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コロナで緊急事態宣言が出されているため、今年はお母様シン ユンチャンさんの来日が叶いませんでしたが、関係者の方々によるJR新大久保駅での献花の後、(社)新宿韓国商人連合会様の主催で関係者のみによる追悼式が行われ、制作中の「かけはし」第3章の取材・撮影をさせていただきました。


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20年前の1月26日、JR新大久保駅で線路に転落した方を救おうと日本人カメラマンの関根史郎さんとスヒョンさんが救助にあたり、共に帰らぬ人となりました。改めて亡くなられた3人の方々のご冥福を心よりお祈り申し上げます。


映画『かけはし』に託した思い

2017年に劇場公開されたドキュメンタリー映画『かけはし』は、「スヒョンさんが私たちの心に遺したものはなんだろう」と自問自答する中で企画し製作した作品でした。

「日韓の懸け橋になりたい」と語っていたスヒョンさんの遺志を受け継ぎ、アジアから来日する留学生支援をしながら、日韓友好を願って活動するご両親を追うと共に、スヒョンさんの精神が様々な形で引き継がれている様を描いています。

日韓関係は、この20年を振り返っても様々な時がありました。しかし、良い時も悪いと時も、どんな時も変わることなく、スヒョンさんの遺志を受け継ぎ、両国の友好を願って地道に活動を続けているご両親の姿に、人として生きる上で大切なことを学ばせていただきました。そして、その姿を伝えたいと思いでドキュメンタリー映画『かけはし』を製作しました。

スヒョンさんは大きな夢と志をもち、未来を切り開いていこうとする素晴らしい青年だと思います。美化したり英雄視することよりも、一人一人が懸け橋になれる存在であることをスヒョンさんに教えられているように感じながら、映画を製作しました。映画を観た日韓の若者たちが、「懸け橋になりたい!」「自分にできることは何だろう」と語る姿に希望を感じました。

人と人の良き繋がりは、国を超えた懸け橋となり、平和の礎となるという思いを強くしています。


ご支援・ご協力くださった皆様への感謝と共に

私は、スヒョンさんと直接の交流はなかったのですが、JR新大久保での転落事故が起きた時、外国人向けの雑誌の編集長をしていたことから、スヒョンさんの通っていた日本語学校とのお付き合いがあり、事故直後に学校関係者からスヒョンさんの死を知らされました。

その後、ご両親との交流がはじまり、スヒョンさんが亡くなった翌年2002年の夏、第1回ピース登山隊を結成し、スヒョンさんがマウンテンバイクを担いで山頂を目指した富士山へと向かいました。韓国で一番高いハルラ山やスヒョンさんの故郷である釜山のクムジョン山でのピース登山では、ご両親が名誉登山隊長として参加してくださいました。

ギターが大好きだったスヒョンさんを思いながら…… 誰もが参加して表現できるオープンマイク「がんばれ!留学生」を開催し、一円募金を呼びかけながら、スヒョンさんのお名前の頭文字をとって名付けられたNPO法人エルエスエイチアジア奨学会への寄付を呼びかけてきました。音楽や映像・芸術などを志して進学を希望する日本語学校生の中から「ミューズの里奨学金」を授与する活動を通して、一人でも多くの方にスヒョンさんのことを伝えたいと、たくさんのミュージシャンの方々がご協力くださいました。第2章で、音楽の教師として活躍する台湾からの留学生だった謝長恩さんもその一人です。改めてこれまでご協力くださった皆様に心より深く感謝申し上げます。


お父様のメッセージを胸に

日本語学校での勉強を終えたスヒョンさんは、マウンテンバイクに乗って日本を旅する計画をしていましたが、叶わぬ夢となりました。『かけはし』劇場公開後、全都道府県での自主上映を呼びかけながら、ご両親に日本各地での上映会に参加していただき、全都道府県を旅していただくことを目標に掲げていました。

2018年1月、今は亡きお父様(イソンデ様)の生まれ故郷の大阪での上映会にご両親が来てくださり、舞台挨拶の後、観客の皆様との交流が行われました。

日韓関係が厳しい中、映画を鑑賞された方々は、新大久保での事故を知ったときの衝撃を再び思い起こし、そしてその後も、息子スヒョンさんの遺志をついで「日韓の懸け橋」として活動されてきたご両親の活動に深く感動されていました。

上映後、ご両親と共に鶴橋(大阪のコリアンタウン)を歩いた時のことが今も忘れられません。お父様が、「ここには、韓国ではもう無くなってしまったものが残っている」と子供のようには無邪気な笑顔ではしゃぎながら、とても喜んでおられました。我々は、映画「かけはし」第3章に向けての撮影でカメラを回していたのですが、キムチを売っていた女性から何を撮影しているか聞かれました。新大久保駅の転落事故のことを話し、スヒョンさんのご両親を紹介すると、その女性はご両親を見つめながら感動で涙を流されていました。

その後、お父様が体調を崩されたと報告が入り、2年前の2019年1月26日、スヒョンさんの18回目の命日は、初めてお母様だけでの来日となりました。

駐日韓国大使館 韓国文化院と弊社ミューズの里の共催により行われたドキュメンタリー映画『かけはし』特別上映会(会場:韓国文化院ハンマダンホールにて)にて、お父様からのメッセージを代読させていただきました。

「日韓関係が厳しい状況の中、こういう時こそ民間の交流が活発に行われ、心の繋がりを大切にしてほしいと切に願っております」と書かれたお父様のメッセージを今も胸に、上映活動を続けています。

スヒョンさんのお父様は、その2カ月後の3月21日にお亡くなりになりました。ご両親と日本全国を旅することは出来ませんでしたが、スヒョンさんとお父様の遺志を継いでお母様のシン ユンチャンさんが活動を続けています。今はコロナ禍で、上映活動が思うように出来ませんが、1日も早くコロナが収束することを願いながら、これからも上映活動を通してお母様に日本の様々な地域を旅していただき、各地の人々との交流を深める場をつくっていきたいと思っています。


被害と加害を乗り越える難しさと大切さ

若い頃、アメリカの学校の歴史の授業や教会で広島・長崎のヒバクシャの声を伝えるボランティアをした経験から、複雑な歴史を持つ国の人間同士がつながり合うことの難しさや、大切さを学びました。アジアの国々を苦しめた日本人のあながた平和について語る資格はないと言われたこともあります。自分が生まれる前に起きた戦争について、世代を超えて憎しみや怒りをぶつけられた時、どうしていいかわからず涙したこともありました。無力で小さな自分を感じながらも、悲しみや苦しみを二度と繰り返すことのないように、未来への責任を持つために過去を見つめ、過去から学ぶことの大切さを感じています。

市民レベルでの交流から感じる感覚と、ニュースや報道で流れる政治や外交的なものには距離がありますが、以前日本と韓国で仕事をするビジネスマンの方から聞いた「韓国で仕事をする時は日本人の悪口を言って、日本で仕事をする時は韓国の悪口を言いながら仕事をする」という言葉が思い出され悲しくなる時があります。

未来を創る次世代の若者たちに憎しみの連鎖を残さず、心豊かな友好関係を築いていくために、小さな一人一人だからこそ出来ることを大切に積み重ねながら、みんなの思いが力となって新しい時代を築く助けとなること願っています。

心の中に、スヒョンさんは今もずっと生きています。
スヒョンさんが私たちの心に遺してくれた国を超えた愛と勇気、優しさ、思いやりを大切に生きていきたいと思います。


『かけはし』第3章に向けて

昨年春より、『かけはし』第3章にむけて本格的に始動し、本来であればこの20年目の命日に公開予定でした。また、スヒョンさんが亡くなられた翌年からスタートしたピース登山では、これまで日本の富士山・高尾山、韓国のハルラ山(済州島)・クムジョン山(釜山)等を登ってきました。映画制作の仕事をするようになってから、あまりの忙しさでしばらくお休みしていましたが、昨年春より再スタートの予定でした。新型コロナウィルスの影響でどちらも延期となり残念でしたが、コロナ収束後に、再スタートに向けて準備を進めていきたいと思います。


ミューズシアター「オンライン上映会」毎月開催!

コロナ禍の2021年、弊社ミューズの里では「かけはし」オンライン上映会を毎月開催していく予定です。

スヒョンさんの20年目の命日だった昨日は、新大久保駅での献花と追悼式の取材・撮影の後、Zoomによるオンライン上映会が夜8時から行われ、上映の後にはお母様が韓国からご参加くださり、スヒョンさんが通っていた赤門会日本語学校の新井時賛理事長にもご挨拶いただきました。ご参加くださった皆様に心より感謝申し上げます。 

現在、韓国・釜山でも国際交流基金ソウル日本文化センター様と(社)釜山韓日文化交流協会様の主催により、1月24日〜30日に釜山広域市庁 第3展示室にて『かけはし』が上映されています。また、韓国大使館でもドキュメンタリー映画『かけはし』が1月27日〜31日までYouTubeストリーミング上映されています。


2021年は毎月!ミューズシアター『かけはし』オンライン上映会を開催してまいります。すでに決まっている上映日は、2月28日(日)・3月21日(日)で20:00からを予定しています。

2月28日は、奨学会の元事務局長だった寺井宜子さんの命日です。3月21日は、スヒョンさんのお父様イ ソンデ様の命日です。お二人を忍びながらの追悼上映会となります。

下記『かけはし』公式HPやSNSにて、詳細が決まり次第告知させていただきますので、皆様のご参加を心よりお待ちしています。


◉『かけはし』公式HP
https://kakehashi-movie.net


◉『かけはし』Facebook
https://www.facebook.com/kakehashi0126

◉ミューズの里 Twitter
https://twitter.com/musevoice


その他、『かけはし』オンライン上映をご希望される方は、少人数での参加者でも視聴可能です。ミューズの里「ミューズシアター」まで、お気軽にご相談ください。

ミューズの里「ミューズシアター」
上映事業部:伊藤

E-mail: info@musevoice.com
TEL: 070-6511-7275
FAX: 042-810-1100


今後とも皆様のご支援・ご協力を何卒宜しくお願い申し上げます。


posted by ぷらっとハッピー日記 at 14:20| 東京 ☁| 映画『かけはし』 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年01月23日

1/26 ドキュメンタリー映画『かけはし』オンライン追悼上映会

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2021年1月26日、ドキュメンタリー映画『かけはし』第1章・第2章のZOOMによるオンライン追悼上映会が開催されます。上映後には、スヒョンさんのお母様の辛潤賛さんとスヒョンさんが通っていた日本語学校の新井時賛理事長にご出演いただく予定です。上映前には、「かけはし」上映実行委員会の小池崇子さんにご挨拶いただきます。皆様何卒宜しくお願い申し上げます。

ドキュメンタリー映画『かけはし』公式HP
▶︎ https://kakehashi-movie.net

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東京の「アップリンク渋谷」から2017年に劇場公開スタートしたドキュメンタリー映画『かけはし』第1章+第2章は、日本全国に自主上映を呼びかけながら、ロングランで上映活動が今も続いています。

映画を観て感動した方が次の上映会を企画してくださり、映画館だけでなく、自治体・中学・高校・大学・図書館・美術館・教会・お寺・ライブカフェなどでも自主上映の輪が全国に広がっています。これまで東京・神奈川・埼玉・山梨・新潟・富山・宮城・愛知・大阪・奈良・広島・徳島・島根・福岡・大分・沖縄などで上映され、北海道でも上映が予定されています。

弊社ミューズの里は、大手の制作会社ではなく、とても小さな会社ではありますが、映画に託した思いを胸に日本全国を回り共感の場をつくりながら上映活動を行っています。日韓関係が厳しい中で、映画を見た後、「心の救いとなった」「日本と韓国、そして両国と世界のためにどんなに小さなことでも、自分に出来ることをしたい」と熱く語ってくださる観客の方々の言葉に励まされてながら上映活動を続けています。2019年6月には韓国でも初上映され、この1月には、釜山でも上映されています。

スヒョンさんが私たちの心に遺してくださった国を超えた愛と勇気・優しさ・思いやりの心を大切にしながら、一つ一つの上映会が一粒の平和と希望の種まきとなることを願い、これからも日本全国での上映を続けながら、コロナ収束後に第3章の完成に向けて全力を尽くしてまいります。


ご支援・ご協力くださっている皆様に改めて心より深く感謝申し上げます。
コロナ禍の中、2021年はオンライン上映会にも力を入れてまいります。
今後とも皆様のお力添えを何卒宜しくお願い申し上げます。

= = = = =

ドキュメンタリー映画『かけはし』第3章について
今年1月26日の公開を目指して昨年春から本格的に始動予定だった「かけはし」第3章は、昨年2月末より新型コロナウィルスの影響で韓国での撮影が延期となり、コロナ収束後の再スタートに向けて準備を進めております。また、2002年からスタートしたピース登山隊は、これまで富士山、ハルラ山・クムジョン山を登り、昨年春には韓国での登山の企画をしていましたが、こちらもコロナ収束後の再スタート予定です。皆様のご健康と一日も早くコロナが収束することを心より祈っています。


posted by ぷらっとハッピー日記 at 19:36| 東京 ☀| 映画『かけはし』 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年01月22日

1/26(火)ドキュメンタリー映画『かけはし』オンライン上映会

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2001年のJR新大久保駅での転落事故から20年となる来週1月26日、ZOOMによるドキュメンタリー映画『かけはし』オンライン上映会が夜20:00より開催されます。

新型コロナウィルス感染防止のための緊急事態宣言により、先日ブログでご報告させていただいた「新大久保駅転落事故20周忌追悼式」は新大久保駅での献花の後、少人数の関係者のみによる追悼式となり、映画上映は中止となりました。来日予定だったスヒョンさんのお母様もお越しいただけなくなり、とても残念ではありますが、一日も早く感染拡大が収束し、皆様の健康と命が守られますよう心よりお祈りしています。


ミューズの里では、コロナ禍の中、ZOOMによるオンライン上映を1/26(火)夜8時より企画しています。映画上映の後には、ご出演者でスヒョンさんのお母様の辛潤賛さんと、赤門会日本語学校の新井時賛さんがご挨拶くださいます。コーディネーターは「ミューズの里」上映事業部の伊藤が担当させていたき,
上映前には「かけはし」上映実行委員会代表の小池崇子さんにご挨拶していただきます。


コロナ禍によるスケジュール変更となり、直前の告知となってしまいましたが、皆様何卒よろしくお願い申しあげます。


MUSE THATER ミューズシアター
ZOOMによるオンライン上映会

ドキュメンタリー映画 『かけはし』上映会(第1章+第2章)
2021年1月26日(火)︎ 20:00〜22:00 <上映会+出演者のご挨拶>

〜上映後のご挨拶〜
辛 潤 賛さん (ご出演者・スヒョンさんのお母様)
新井時賛さん(ご出演者・スヒョンさんの通っていた赤門会日本語学校理事長)


お申込先:ミューズの里「ミューズシアター」係
▶︎E-mail: info@musevoice.com
または、crosscultureplaza@yahoo.co.jp
※ ご登録いただいたメールアドレスに、視聴案内メールを送らせていただきます。
※ ZOOMによるオンライン上映になりますので、事前にZOOMの無料アプリをダウンロードして視聴できるように各自ご準備ください。

◉参加費:1,000円(一人)

参加費のお振込先
1)郵便振替口座にお振込される場合
 【口 座 名】ミューズの里
 【口座番号】00120-0-635247
※ 備考欄に「1/26 かけはし上映会参加費」とご記入ください。

2)銀行からお振込される場合
 【銀 行 名】三菱UFJ銀行 鶴川支店
 【口 座 名】株式会社ミューズの里
 【口座番号】(普) 0043442
※ 銀行からお振込される場合は、ご連絡先がわかりませんので、事前に上記メールにてご入金日をお知らせください。

参加費のお振込につきましては、上映日までお時間があまりございませんので、上映後でのご入金でも大丈夫です〜♪
  
主 催:「かけはし」上映実行委員会
お問合せ:ミューズの里「ミューズシアター」


ドキュメンタリー映画『かけはし』公式HP
▶︎ https://kakehashi-movie.net
posted by ぷらっとハッピー日記 at 09:28| 東京 ☀| 映画『かけはし』 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年01月21日

魂の宿る言葉の力!22歳の若き詩人 アマンダ ゴーマンさん


昨夜、生中継で拝見しながら…

若き22歳の詩人アマンダ ゴーマンさん❣️

本当に素晴らしかった〜!!

魂の宿る言葉の力に魅了されました。


BBCニュース
▶︎ https://www.bbc.com/japanese/video-55731072

クーリエジャポンに全訳が掲載されていました
▶︎ https://courrier.jp/news/archives/229523/

原文 CNN HPより
▶︎https://amp.cnn.com/cnn/2021/01/20/politics/amanda-gorman-inaugural-poem-transcript/index.html?fbclid=IwAR26wRR-GujhUvVRTpJCSnoqHnOFgSdjYDkSEbQ2sjK-JTNKOIBo7rpk2lA





posted by ぷらっとハッピー日記 at 22:31| 東京 ☀| ぷらっと日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年01月18日

あの日の教訓を胸に刻みながら…

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今日は、私がいのち君のケアをする当番です。

仕事が一区切りして外に出ると、今日も寒かった。

あの日も、寒かったんですね…


6434人の方々が犠牲となった阪神・淡路大震災から26年を迎えた昨日、ニュースでは、地震の起きる切迫度が、阪神・淡路大震災の直前と同じか、それを上回る活断層は全国で31あると報じられていました。


NHK WEBニュース
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210117/k10012818691000.html


悲しみが繰り返されないために出来ることは何か…


あの日の教訓を胸に…防災を考える上で、人間だけでなく、共に生きる家族である犬や猫などについてもしっかり考えていかなければと改めて感じています。




posted by ぷらっとハッピー日記 at 20:39| 東京 ☀| ぷらっと日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年01月15日

いのち君と共に

コロナ禍にミューズの里にやって来た保護猫のいのち君。

当初より懸念されていた秋冬のコロナ感染拡大ですが、高止まりの感染者数と対策のあり方に、これから起きるであろうことで心が押しつぶされそうだった昨年10月、いのち君がやって来ました。

もうすぐ生後6カ月を迎えますが、子猫とは思えない貫禄です。

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若い頃にヨーロッパを旅していた時、浮浪者のおじいちゃんが肩に2匹の猫をのせて満面の笑みで楽しそうに歩いていた姿がとても印象的で、今でも時々ふとあの笑顔を思い出します。

「もし自分が浮浪者になったら…」

会社を自分で経営している人であれば、一度はふとリアルに考えることではないかと思いますが、自分の中に悲壮感があまりないのは、きっとあの時のおじいちゃんの笑顔が羨ましいほどステキだったからなのかもしれません。

とはいえ冬になると思い出すのは、ドヤ街に住んで浮浪者の方々の支援活動をされていたシスターの姿です。

寒くて冷たい雨の降る夜、温かいシチューの入った大きな鍋をリアカーに乗せて配り続けるシスターのお手伝いに参加させていただいたことがあります。何人かの浮浪者の方々も仲間を凍死させないためにと手伝ってくれました。「起きろー。食べろー。死ぬなよー」と叫びながら…。

冬を迎える度、あの日のことが思い出されます。野宿されている方々が、この冬の寒さを無事に乗り越えていかれますようにと祈りながら、自分の無力さを見つめています。

コロナ禍に少し躊躇しながら迎えたいのち君。その生命力に、生きる力をたくさんもらいました。救われたのは私でした。

先行きの見えない日々ではありますが、非常時だからこそ、より一層クリアに見えてくることがあり、コロナ後の世界を考える上で大切な気づきがたくさんあります。

緊急事態宣言によるスケジュール変更に追われる日々の中、階段の踊り場に身を置いて、全力で走り続けて来た日々を振り返りながら……この痛みを乗り越えて、もう一度、次の階段を登り始める心の準備ができました。

これまでご支援・ご協力くださり、どんな時も応援くださっている皆様とスタッフへの感謝を胸に、全力を尽くします。
posted by ぷらっとハッピー日記 at 11:30| 東京 ☁| ぷらっと日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年01月01日

謹賀新年♪ 2021年も宜しくお願い申し上げます。


初春のお慶びを申し上げます。


コロナ禍の昨年を支えてくださった皆様に改めて心より深く感謝申し上げます。皆様にご支援・ご協力いただき昨年を乗り越えることが出来ました。本当にありがとうございました。感染防止に努めながら、1日も早くコロナが収束し、皆様の健康が守られますよう心より祈っています。


2021年、オンライン上映にも力を入れながら、日本・世界での上映活動に力を入れながら、現在制作中の映画、MUSE VOICE2号・絵本の完成に向けて全力を尽くしてまいります。本年も何卒よろしくお願い申し上げます。


⭐️    ⭐️    ⭐️


昨年10月末、保護猫いのち君が入社致しました。

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▲たからプロデューサー(左)& いのち君(右)


いのち君を保護してくださった「里親の会 川口」の小島さんが、いのち君のお母さんの写真を送ってくださいました。


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▲いのち君のお母さん


いのち君は、お母さんと兄弟4匹と共に保護され、兄弟たちはそれぞれに里親に引き取られていきましたが、母猫は避妊手術の後、リリースされたそうです。


「これから野良にとって厳しい冬が来るので、暖かい場所を見つけて欲しいのですが」と書かれた小島さんのメッセージに、小さな命を救い保護猫活動を続ける小島さんの優しさを感じながら…この寒い冬を無事乗り越えて欲しいと祈っています。


2020年、コロナ禍で先が見えず、どん底だった時にやって来たいのち君。


ひたすら必死に全力で走り続けて来た日々が、急に全てストップした昨年2月末、落ち込んだり絶望したりしている余裕なんてずっとなかった日々の中で、どんな状況下にあろうとも今出来ることに全力で挑んできたこれまでを振り返る機会ともなりました。


改めて、限りある残された命の中で、何をしていくべきか…


無力な自分に出来ることは少なすぎて‥‥会社や自分を支えるだけでも精一杯の中で、具体的に命を救うことなど何も出来ず、あまりに小さな自分を見つめながら、それでもせめて出来ることはなんだろう‥‥


そんな時、いのち君に出会いました。


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里親の会の方から、最近では猫の寿命も伸びて20年以上生きるとお聞きし、いのち君と先住犬のたからは、たぶん残された人生の中で一緒に生きる最後の動物になるかもしれないとも思いました。


これまで幼い頃から犬と猫がそばにいましたが、自分の年齢を考えた時、今回は少し特別な思いです。


あと最低20年、現役で全力で走り続けようと心に誓いながら、


2021年、今日からスタートです!!

posted by ぷらっとハッピー日記 at 00:45| 東京 ☀| ぷらっと日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする