2020年01月05日

私は震えている。


2020年早々に、懸念していたことが起きて、とても恐ろしい。

米軍がイラン革命防衛隊のソレイマニ司令官を殺害したことを受け、イランのラバンチ国連大使は、グテーレス国連事務総長と安全保障理事会に対し「国連憲章を含む国際法の基本原則を完全に侵害しており、明らかな国家テロだ」とする書簡を3日に送付。ラバンチ氏は、米CNNの取材に応じ、「我々は目を閉じていられない。間違いなく報復する。厳しい報復だ」と語ったと報じられている。
 
2016年6月に初プロデュース映画『アオギリにたくして』のアメリカ6箇所での自主上映を終えて帰国の途に着く前日、コーディネートをしてくれた平和学者のレイスロップ(元)教授は、ウォール・ストリート・ジャーナルの記事を私に手渡し、重い表情を浮かべた。その新聞を読みこなすほどの英語力のない私に代わって、同行してくださったコーディーネーターの小池崇子さんが翻訳してくれた。

2016年5月、まだ、トランプ氏が大統領に選ばれる前のオバマ大統領の時のことだ。

ウォールストリート・ジャーナル, Saturday/ Sunday, May 21-22, 2016
 Would We Drop The Bomb Again ?
「1945年は、53%の人が原爆を落した事に同意していた。しかし、2015年は同じような検証で28%の人が正しい選択だったとしている。つまり戦後核兵器は使わないと言う考えが多数であった。ところが、昨年7月の調査では、もしイランが核削減の交渉で協定を破り、それに対してアメリカが制裁を加えた場合、イランが反発してアメリカのペルシャ湾のU.S. aircraft carrier を攻撃して2403 人のアメリカ人が殺された場合---つまり先の大戦と同じ状態ーー日本がパールハーバーを攻撃したような事が現在起こった時、アメリカの判断は、驚いたことに59%の人が イランの町に核兵器を落としても良いと言う結果を出している。その中で共和党は81%が良しとし、47%の民主党も賛成すると言う結果が出ている。つまり、今日のアメリカの世論は、1945年のようにもし大統領が核兵器を使おうとした時、それに賛成するかもしれない」


当時、核兵器禁止条約に向けて、核保有国以外の世界の国々が動いている中にあって、この記事を読んだ時、アメリカは原爆を落としたいのではないかとさえ思え、背筋が凍る思いがした。イランとアメリカの問題は、今急に起きたことではなく、トランプ大統領だけの問題でもなく、何年もの時間をかけて綿密に計画されて起きている。

アメリカでの映画『アオギリにたくして』上映から帰国してすぐ、オバマ大統領が広島を訪れ核兵器の廃絶を訴えていた。歴史的な出来事としてマスコミが大きく報道し、被爆者とオバマ大統領が抱き合う姿がテレビ画面に映し出されていた。しかし、感動と共に不安を感じ、素直に喜べなかった。本来なら、これまでお世話になったたくさんの被爆者の方々が願っていたアメリカ大統領の広島来日がようやく実現し、感動すべきシーンであったにもかかわらずである。

米国上映のコーディネートをしてくれた平和学者のレイスロップ(元)教授は、「アメリカでは原爆の実情を知らないまま、簡単に原爆を落とせばと平気で考える人々が増えていている」とひどく心配していた。これだけヒロシマ・ナガサキの実情を知らない戦後生まれの人々が(それは、アメリカや諸外国だけではない。私も含めた日本人もである)このシーンを見た時、どう思うのだろう。オバマ大統領には期待を寄せながらも、彼の真意とは違ったところで、ヒロシマ・ナガサキが事実上 歴史上の過去の出来事となった瞬間のようにも思え危機感を感じていた。

たとえ原爆を投下しようとも(反省のないままに)、今ではこうしてアメリカと日本は仲良く固く結ばれた同盟国であるというメッセージのようにも受け取れた。

オバマ大統領が広島を訪れた2016年5月のウォール・ストリート・ジャーナルの記事によれば、日本がパールハーバーを攻撃したような事をイランが万が一起こした際に、59%のアメリカ人がイランの町に核兵器を落としても良いと言う結果を出しており、共和党は81%が良しとし、47%の民主党も賛成している。そして、イランへの原爆投下を考える上でも日本が一つのモデルケースとなっているが、日本を例にして他国を考えても何の参考にもならないことを肝に銘じてほしい。

アメリカでは今も、パールハーバーを攻撃した日本への報復として原爆を正当化する人たちは多く、原爆によって多くの兵士の命が救われたと教科書でも教えている。多くの人が、ヒロシマ・ナガサキの被爆者の方々が、どんな思いで戦後を息抜いてきたか想像したこともない。

「世界中の誰にも自分と同じ苦しみや悲しみをさせたくない」と願いながら、本当は忘れてしまいたい、二度と思い出したくない体験を伝え続けてくださった被爆者の方々のことを思うと、涙があふれる。

核兵器廃絶、それは、理想論ではない。生き地獄を体験した被爆者が、憎しみや苦しみを超えて、絶望の果てに見た光であり、地球の未来を見据えた上での現実的な道なのだ。


人類はいつになったら戦争から卒業できるのだろ…。

絶望している場合ではない。

アメリカの良識ある方々も、さぞかし心を痛めておられることと思う。

たとえ自分に出来ることが
どんなに微力であったとしても
平和の種を蒔き続けていこうと思う。

Seeds of Peace!


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🔼本日のメールで、33年以上前に出会ったアメリカのCarole Odale Lewisさんから送られてきた写真です。アメリカの学校や教会で、日本文化の紹介と共にヒロシマ・ナガサキの被爆者のメッセージを伝え、原爆映画「にんげんをかえせ」を上映していた頃のCaroleさんへのプレゼントです。これを見つけたといって喜んで写真を送ってくださいました。Caroleさん、ありがとうございます。

愛や正義や平和の名の下にはじまっていく戦争…。
世界中の平和を希求する人々の輪が広がり、戦争を解決の手段に使う時代にピリオドがうたれる日が来ること祈ります。
posted by ぷらっとハッピー日記 at 23:05| 東京 ☀| 映画『アオギリにたくして』 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする